誰でもわかる!マーケティング戦略の基本(簡単に全体をつかむ)

誰でもわかる!マーケティング戦略の基本(簡単に全体をつかむ)

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マーケティングというコトバは知っているが、具体的にどうすれば良いのかわからない人も多いのではないでしょうか?そもそも「マーケティングとは何?」というところから順を追ってみようと思います。

 

(追記:図解を使った全体像をアップしました。→誰でも分かるマーケティング2

 

■そもそもマーケティングとは?


 

マーケティングとは?を簡単にいうと大きくは以下の2つの事になります。

  1. 世の中の動きを察知すること。
  2. そのニーズを満たす商品・サービスを提供すること。

1. は調査や分析と言われるもので、2. に関しては範囲が広くなりますが、企画やマーケティングの設計にはじまり、サービスや商品そのものの設計~開発と言ったことになります。マーケティングとはリサーチ ( 調査 ) だとか、プロモーション ( 広告や販売 ) だとかのイメージはありますが、それはマーケティングの中の 1パーツでしかないわけです。

マーケティングとは、調査をして世の流れニーズを「知り」、次に 「何を」 「いくらで」 「どこで」 「どのように」 して売るのかを整理して考えるということなのです。この部分を考えるところが、マーケティングの 4P ( サービス業は7P ) マーケティングミックスといわれるものです。

マーケティングの4P

  • 製品                (Product、プロダクト) 「何を」
  • 価格                (Price、プライス) 「いくらで」
  • 流通                  (Place、プレイス) 「どこで」
  • プロモーション    (Promotion、プロモーション) 「どのように」

サービスを開発するときには、4P にサービス業に必要な要素である以下の 3つの P が 「だれが」 「どんな品質を」 「どの手順で」 が加わります。

サービスマーケティングの7P(4P+3P)

  • 人的要素           (People、ピープル) 「だれが」
  • 物的証拠           (Physical Evidence、フィジカル エビデンス) 「どんな品質を」
  • プロセス           (Process、プロセス) 「どの手順で」

この 3P を、少わかりやすく例えると、サービススタッフ( だれが )が、このような雰囲気の店( どんな品質 )で、当店独自の接客手順 (  どの手順で  ) でというような事になります。

このような [ P ] からはじまる 7項目の 1つ1つを、それにあったフレームワークを使いながら考えていくわけです。前述したようにアンケート調査や広告宣伝などの一部だけを考えるといったことではないのです。

では、実際に考えるときに、やみくもに考えてもなかなか顧客のニーズに見合った内容にはなりにくい。そこで 「 誰に 」 を考えて対象者を絞ることが必要になってきます。それが 「 STP 」 といわれるものです。

マーケティングのSTP

  • S = セグメンテーション ( 対象になる市場 )
  • T = ターゲティング    ( 対象にある顧客 )
  • P = ポジショニング    ( 市場での自社のポジション )

このように整理していくと、「どの市場で」(S) 「誰に」(T) 「何を」 「いくらで」 「どこで」 「どのように」 「誰が」 「どんな品質を」 「どんな手順で」でサービスを提供していけばよいか。それによって、顧客にどんな価値を提供できるのかが整理できます。

この考えていく順番としては、まず STP を考えて対象になる顧客 「誰に」 を明確にしてから、4P (7P) の「何を」 「いくらで」 「どのように」となります。それらはすべて、バラバラではなく連携していることが大切です。すべてのサービスは顧客を知るところから始めることです。

考える順番 : STP ⇒ 4P ( 7P )

また、その対象顧客のニーズや市場規模を把握するために、事前に調査 ( リサーチ ) しマクロやミクロ視点でも分析を行っておく事も重要です。分析とは数字だけではく様々なものがあります。ここでもリサーチはしたが分析ができていない、わからないといった事ではあまり意味がありません。

 

■ マーケティングの全体像を把握する


 

上記のような、それぞれのパーツをマーケティングの全体像としてまとめると、大きくは以下の4つのセクションになります。

  1. 【 調査 】
  2. 【 企画・設計 】
  3. 【 実施 】
  4. 【 管理 】

この 4つセクションの流れすべてが 「マーケティング」 ということになります。そのそれぞれのセクションの中で前述の分析や STP や 7P、その中の広告プロモーションなどを行うパーツがあるという事になります。それを下に図でまとめてみました。

マーケティング全体像

 

このように、全体像をつかむことで 「マーケティング」 とは非常に広い範囲であることがわかると思います。

  1. 【 調査 】で世の中の動きと、顧客のニーズをつかむ。
  2. 【 企画・設計 】をもとにサービス・商品を開発する。またその価格設定までを考えた売り方までを考える。
  3. 【 実施 】マーケティング設計した計画をもとに目標設定し、販売(営業)や生産、広告やツールの導入、人材採用・育成、資金調達など企業のすべての活動を行う。
  4. 【 管理 】行動した結果・達成度チェックし、計画の見直しを行う。

すなわちマーケティングとは、企業活動の全体を担うものなのです。それは企業の設計図でもあり、それぞれのセクションでの普段の活動や目標設定、現場での PDCA の基本となるものだと言う事です。

これを、感や経験で行っている場合が非常に多いことも事実です。

 

■マーケティングとはビジネスの設計図である。


 

以上まで、全体像や意味を話してきましたが、では結局のところマーケティングによって何ができるのか?ですが、例えば今、何か課題があったとき、感覚的に考えていると、そもそも課題自体が一部しか見えておらず、それに対する打ち手が限られてしまうというになりがちです。

具体的には、4P のプロモーションの中の広告という手段、1部だけを見てしまうなどが多いと思います。実は、それは課題の本質でなかったという事があるわけです。マーケティングとは、それらをうまく整理してまとめる、またビジネスのプロセスを分解し課題への打ち手や可能性を広げられるといったこともできる便利な道具なのです。

ですのでマーケティングは、新たにサービスをつくる時だけではなく、今ある課題を解決するときにも大きく役立つ設計図のようなものです。例えば以下のような経験はないでしょうか?

「 通販で組み立て家具を購入 」

見る限り簡単そうで、慣れてもいるので、設計図を見ないで組み立て始めました。ところが、最後の工程で上手く合わない・・・。よく見ると板が裏表逆になっている・・。長さの違うネジを使っていた・・。

大体の感覚で、購入したが、予定の場所に置いてみるとスペースが合わない・・・。

例えるならば、マーケティングの設計図を持たずに感覚でおこなうということは、似たようなことをビジネスで行っているに近いのです。

このように、設計図を理解していない状態で、プロモーションを考えて行っても上手くいくことは少なくなる訳です。それは、そもそもプロモーション以前にビジネスモデルが時代の変化とともに、ズレてしまっているという事もままあるのです。

 

■ まとめ


 

まとめると、マーケティングとは、企業活動そのものであり、日々の活動の基本だということを理解頂けたでしょうか?広告や調査など一部のパーツだけを見るのではなく、マーケティング全体を最適に行うことで、顧客に価値を提供することが出来るのです。それは企業の価値を創る設計図なのです。

「マーケティングのポイントまとめ」

  • まずマーケティングの全体像を理解する。
  • 4つのセクションの役割を理解する。
  • 1部のパーツだけにとらわれない。

 

マーケティングとは価値の創造であり、企業は価値を創造するものである。以下に、有名なの偉人のコトバを引用しておきます。

企業の目的は、顧客の創造であり、それには「マーケティング」と「イノベーション」が重要である。

ピーター・ドラッカー

マーケティングとは、顧客が商品・サービスの価値との交換を通じて欲求を満たすプロセスである。

フィリップ・コトラー

 

 

マーケーティングとは?という全体像は把握できたでしょうか?次は、それぞれのセクションの詳細を「誰でもわかる!マーケーティング」シリーズでお届けしていきます。(※タグを選択することで一覧をご覧いただけます。)

 

(追記:図解を使った全体像をアップしました。→誰でも分かるマーケティング2

 

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