会社の売上を伸ばす方法は「サブサービス」を作ることが効果的。

顧客のニーズが多様化し、競合との価格競争で売上は下がる。既存の事業のままでは、売上の伸びが見えない時代です。では、これからの勝ちパターンは何でしょうか?時代の流れとともに考えてみます。
■テクノロジーの進化で働き方が変わると、顧客ニーズをも変わる
今後は、サービス産業もテクノロジーの進化により、業務がオートメーション化されていきます。レジ業務や仕入れ業務のIT化。広告の自動化。顧客管理の自動化など様々なものがすでに導入されていっています。それにより、サービス業も生産性があがっていきます。
そうなると、日本の産業の70%といわれるサービス業の働き方も大きく変わることになります。組み立てロボットの導入などで、早くからオートメーション化が進んでいる製造業のように、仕事がだんだんと人手をかけずに出来るようになります。
すると、人々の生活はどのように変わるのでしょうか?一番は、仕事の効率があがることで、「可処分時間」という資産が増えることになります。
では、可処分時間が増えることによって、顧客ニーズは何がかわるのかを予測してみます。
まず、今後は人口の構成が、年代を問わずに「お一人様」が多い環境になっていきます。そのことを考慮すると、「出会い」「コミュニティ」などの人との繫がりというキーワードのニーズは、高まるのではないだろか。そして、それはfacebookなどのソーシャルメディアの例のように、もっとオープン化していくことになる。
また、時間ができることで「レジャー」といった遊び的な欲求をみたすニーズも、さらに増えるだろう。時代は「モノ」でお金だけを消費するよりも、「体験」で時間を消費する方向に向かいます。
便利になる為に消費するから、楽しむために消費することが主流になるわけです。よって売上の伸ばし方も、従来の方法とは当然異なってきます。では、サブサービスとはどのようなものかを考えていきたい。
■サブサービスには2つの種類がある。
考え方としては、2通りあると思っていて、1つは直接売上につながるサブサービス。2つ目はメインのサービス・商品を売るためのサブサービスです。
まず1つ目の「直接売上につながるサブサービス」。これは、現在提供しているサービス・商品に付帯するサービスとなります。基本的には、単にクロスセルということと同じですが、大切なことは視点をかえるということです。よくあるクロスセルでは、今ある関連商品ばかりに目が行きがちです。それは消費者から見ると、ただセットで買ったに過ぎません。
例えばどのような方法かと考えてみると、モノ+サービス、サービス+モノという見方をしてみます。それがモノである化粧品であれば、コーディネートや立居振舞の技術を提供したり出会いの場を提供したり、また飲食店などの料理と接客であれば、レシピを提供したり、お客さんが作ったレシピを提供したりといった具合に、顧客が何を本質的に求めているのか?とその体験を提供することです。化粧品であればキレイになりたい。キレイになって良く見られたい。そう見られることでメリットを得たい。メリット得ることで充実した人生にしたい。といったように掘り下げていくと、何の為にお金を出すのかが見えるはずです。
考え方の視点としては、顧客の本質的ニーズを把握することです。そしてモノやサービスに体験価値をのせて提供し、売上を伸ばすといった事です。
2つ目の「メインサービス・商品のためのサブサービス」。これは、現在でも商品やサービスを買ってもらったらプレゼントやサービス提供をしているかと思います。基本的には同じ考え方ですが、大きな違いは「おまけ」ではないことです。メインと同様にコストもかけて本気で提供するということです。
例えば、商品を販売するためにイベントを行うとします。現在では、これはスポンサーといった形のPR目的が多いと思いますが、純粋なイベントとして提供をすることです。戦略としてはIT企業などでは取り入れている「フリーミアム戦略」の考え方です。当然ここでは赤字ですが、それはLTV(生涯顧客価値)を計算し、最終的には売上でカバーできるようにして行います。現在の競争環境での、広告のコストに比べると顧客満足をあげる観点からもメリットは大きく、売上を伸ばすことに貢献するはずです。
■売上を伸ばす考え方として取り入れてみる。
ここで、よくある売上を伸ばすときにとる方法を例に考えてみます。
例えば、月の売上が500万円、本部(経営者)の経費を考えないで、店舗としての利益が10%、50万円の美容室があるとする。この店舗が、この50万円の利益を増やすために、どう売上を伸ばすか?を考えた場合に、大半の経営者は、2店舗目の出店を考えると思う。これは、自分の強みや、スキルを活かしやすい方法であって、メリットもある王道です。
一方、視点をズームアウトして、第3者の目線でみてみると、需要と供給のバランスが崩れた市場では、非常にリスキーは方法でもある。なぜなら、新規出店する市場の規模は、すでに決まっており、そこにすでにいる競合の美容室も、その道のプロだからです。よって、戦い方は限られてきしまうのです。
そこで、新規出店の前に、「サブサービス」を構築して、今の市場で本業である美容室の技術売上とは、違ったサービスで売上を伸ばすことは出来ないのか?を考えてみる価値はあると思う。前述のように、顧客の本質的なニーズを満たし、提供できることは、ないのだろうか?それで売上をのばすことは出来ないだろうか?それをもって、新規店舗を出店した方が、簡単に勝てるのではないでしょうか?
売上を伸ばす方法は、考え方次第であるはずです。そして、そのポイントは、考えぬいた人だけが、簡単に勝てるというところです。
■サブサービスを作る時と活用のポイント
では、何でもサブサービス化すればよいのか?というと、そうでもありません。戦う市場と、相手を考えないと2重苦になります。ではどんなところに気をつけるか3つほどポイントを上げてみます。
- 違う業界が提供している商品・サービスを無料もしくは低価格で提供する。
- お客さんが自前で行っていた面倒をかわりに提供する。
- 素人が主に行っいるニッチな儲からないサービスをプロが提供する。
この3つは、見つかりやすい市場だと思う。ポイントはサブサービスが既存の事業者と競争しなくてよいというところです。
次に、その効果的な使い方ですが、自社のメインサービスに対して、広告をして集客を行うようなことではなく、サブサービスに対して広告を行っていくような流れを構築すること。すると、現在の集客サイトなどの広告プラットホームに依存せずに、また競合との価格競争もさけれる可能性が高くなる。今後は、右も左も同じようなサービスの中で比較され選択されるような時代は終わるのではないかと思っている。
■まとめ
需要と供給のバランスが崩れた市場で、どのように売上を伸ばしていくのか?これには、働き方の変化からくる、顧客のニーズの変化に対応することが絶対です。
社会が成熟してくると、顧客の求める「事前期待」は、年々増していきます。これは、避けることは出来ません。その環境の中で、知恵を絞って考えぬいた企業や店舗だけが売上を伸ばし成長できるのです。そのポイントのつとして、サブサービスを作り、サービス品質をあげて顧客に支持されファンを増やすということは有効だと考えています。
固定概念にとらわれずに、すこし引いた「第3者目線」や「ゼロから考える」といったことが大切です。このサブサービスという発想は、現在の成功企業から学ぶ限り、今後は需要なポイントになっていくのではないだろうか。少し視線をずらして既存の提供サービスだけにとらわれずに考えてみると、次世代サービスというものが見えてくるように思う。
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