広告の費用対効果。いくらまで新規獲得に使ってもよいのか?

広告の費用対効果。いくらまで新規獲得に使ってもよいのか?

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新規でお客さんを増やす場合には、やはり広告を出すことが一番有効です。今回は広告について2つのことを考えてみます。

1つ目は、「広告を出すほうがよいのか?出さないほうが利益はでるのか?」について

2つ目は、「新規のお客さんを最大限に獲得する考え方」について

どのように上手に広告をコントロールすれば、一番利益がでるのか?を考えています。

 

 

■広告を出すほうがよいのか?出さないほうが利益はでるのか?

 

広告を出さずに売上を作れることに越したことはないですが、広告を出さないことによるリスクもあります。その最大のリスクは時間です。

広告をださずとも、お客さんを獲得できる方法はあります。しかし、そこで考えないといけないことは「それによって消費した時間」という概念です。

ビジネスは「資本の投資」と「その回収」です。この回転を大きくすることで、利益は増えます。その中の1つに、広告という投資をすることで、時間を買うという発想も大切です。

以下の例で見てみます。

 

単価が10,000円、粗利率が40%の商品が広告なしで、月に50個売れるビジネスがあったとします。すると売上と利益は以下のようになりますね。

単価10,000円 × 50個 = 売上500,000円

売上500,000円 × 粗利率40% = 粗利200,000円

 

これを広告を出すことで、10個売れたとします。すると以下になります。

単価10,000円 × (50個 + 10個) = 売上600,000円

売上600,000円 × 粗利率40% = 粗利240,000円

 

月にすると売上100,000円の差がでます。これを年間で比較して見てみます。

月500,000円 × 12ヶ月 = 6,000,000円

月600,000円 × 12ヶ月 = 7,200,000円

 

120万円の差がでます。粗利も見てみます。

月200,000円 × 12ヶ月 = 2,400,000円

月240,000円 × 12ヶ月 = 2,880,000円

48万円の差です。

 

このうち広告費を半分の24万円使ったとしても年間で24万円に利益、言い換えれば次への投資の資金ができる訳です。

その他の経費もあるので、固定費率やビジネスもでるにもよりますが、リピーターが増えることを考えると、固定費が大きなビジネスほど広告を出すことで時間を買うことができます。

 

よく言われることが、お金があるうちに広告投資をしてお客さんを増やしておくことは有効な手段です。

それでは、一体いくらまで新規のお客さんを獲得するのに使ってもよいのかを見ていきます。

 

 

■新規のお客さんを最大限に獲得する考え方

 

広告を出すにも、利益をこえる範囲でだすと当然赤字になります。一方、広告費を出し惜しみすることで、取り逃すお客さんもいます。一体いくらが妥当なのを考えていきます。

広告の費用対効果を図る指標として、「CPA」もしくは「CPO」といった言葉があります。

 

CPAとは、Cost Per Acquisitionの略で、 獲得の為のコスト = 顧客獲得単価といった意味になります。注意する点は、ここで言う獲得とはイコール売上ではないといった点です。

というのも、顧客獲得=資料請求、会員登録といったケースがあるからです。またCPAは新規獲得にかぎった指標となります。

CPOとは、Cost Per Orderの略で 、注文(売上)の為のコスト = 注文(売上)獲得単価という意味です。概念的には新規、既存のお客さんを問わずということです。

 

今回は、CPAを用いて説明していきます。また今回のCPAは売上を伴うものとします。

 

前述の単価が10,000円、粗利率が40%の商品という同じ商品で、この場合のCPAはいくらが妥当なのか?ということを考えていきます。

粗利が40%なので、4,000円までは赤字(※)にならないと言うことはわかります。※説明の利便性の為に粗利=利益ということにします。

 

ここで多くが、この4,000円の中でいくらまでなら広告費にしてもよいかと考えてしまうことです。4,000円全部使うのか?半分の2,000円までにするか?といった具合です。

これはこれで堅実なのですが、1つ考え方から抜け落ちていることがあります。それは、広告を出しているのは自分だけでない。競合も広告を出しているという点です。

 

お客さんが目にする広告の数が多いほど、購入の可能性は高くなります。しかし、お客さんは競合の広告もみています。ということは、競合よりも多く広告を出したいところです。

しかしCPAの予算は4,000円。どのようにして競合よりも多くお客さんを獲得するかを、WEB広告を例に、少し深く掘下げていきます。

 

まず、広告も出せばすぐに反響がでるといった単純なものでは、ありません。反響がでる一定の確率といったものがあります。それをコンバージョン率といいます。

そのコンバージョン率は、およそ1%と言われています。WEB広告であれば、100人のアクセスで1名が購入(もしくは予約)するといった確率です。これは広告のノウハウで増やすことは可能です。

 

次に、広告の単価の把握が必要です。これはCPCといわれ1クリック(アクセス)の単価です。先ほどのCPAが4,000円の予算の場合に、コンバージョン率が1%とすると以下のようになります。

CPA 4,000 × 1% = CPCは40円

1クリック40円までの広告なら、4,000円で1名の購入がありそうなので、割にあうといった計算になります。しかしCPCが40円の広告はあまり存在しないといった現実もあります。

この40円を基準に、広告を出すか出さないか。または少し損してもよいから出そうかなどと言った発想では、競合より多くお客さんを獲得することはできません。

 

 

LTVを考慮することでCPAの予算を増やして競合に勝つ

 

ここで考えることは、LTV(Life Time Value)、顧客生涯価値を計算にいれて考えることです。

顧客生涯価値とは、1人のお客さんが継続的にもたらす利益のことで、1人の新規のお客さんを獲得すれば、いくらの利益をもたらせてくれるのか?が分かります。以下の計算式になります。

 

LTV = (購入単価)x(購入頻度)x(継続購入期間)

 

また先程の、単価が10,000円、粗利率が40%の商品を例に見ていきます。この商品をお客さんは2ヶ月に1回の頻度(過去の購入データから算出が必要)で買ってくれるとします。すると1年間のLTVは以下になります。

単価10,000円 × 6回 = 売上60,000円

60,000円 × 粗利率40% = 24,000円

 

1人の新規のお客さんを獲得することで、年間24,000円の利益がでることになります。これを先ほどのCPAに当てはめて考えてみると、24,000円までは赤字にはならないという計算になります。

こうなると、競合には勝てる予算が設定できます。

 

しかし、これでは利益をが出るのは2年目以降という話になるので、中小企業やベンチャーなどではキャッシュフロー的にみると現実的ではありません。

そこで、考えることは新規から何回目の購入までは利益を出さなくてもよいかを決めることです。例えば、3回目までは利益をださずに4回目から利益をだす。といった決め事をしておくことです。

 

この例からCPAの予算を算出してみると、以下になります。

1回あたり粗利(単価10,000円 × 粗利率40% )× 3回 = CPA 12,000円

 

この予算の配分ができると、どのようなメリットがあるのか?ですが競合が4,000円のCPA予算だった場合との比較を出してみます。

CPC(広告単価)が40円の場合、競合よりも3倍多く広告が出せる。

CPC(広告単価)が120円の場合、コンバージョン率が1%とすれば競合は新規獲得までに3ヶ月かかる事を1ヶ月で出来る。

といったように、競合よりも早くにお客さんを獲得することができるのです。これは、スウィッチコスト(競合商品へ乗換する障壁)が高いほど有効になります。

 

次に、考えることがリピート率をです。

上記では、CPAは12,000円となりましたが、全てのお客さんが2ヶ月に1回買ってくれるリピーターにはなりません。このリピート率を加味して考えないと赤字になります。

例えば、リピート率が50%で、2人に1人がリピート購入してくれるすると、CPAは8,000円になります。計算は以下。

(リピート客の利益4,000円 × 初期3ヶ月分+非リピート客の利益4,000円)÷ 2人 = 8,000円

 

よって、今回の例のケース、単価が10,000円、粗利率が40%、2ヶ月に1回の頻度で購入する商品で、初回購入3回までは利益を出さないとした場合は、CPAの予算は8,000円まで。

これによって競合の予算が4,000円だとすると、2倍の広告をスピード感をもって出すことが出来る。且つ年間の利益も確保できるといった戦略が立てれます。

 

 

1購入でいくら儲かるからの脱却

 

ここまで、CPAとLTVについて見てきましたが、この計算をもとにすることで、1購入でいくら儲かるといった目先の思考からは脱却しなければなりません。

考え方としては、1お客さんでいくらの利益なのか?を考えていく方が事業の戦略的にも計画がたてやすくなります。

 

今回の例の、単価が10,000円、粗利率が40%、2ヶ月に1回の頻度で購入する商品。リピート率が50%(2人に1人がリピート)の場合は以下になります。

 

1新規のお客さんを獲得で、年間24,000円の粗利。CPAが8,000円。利益は16,000円。

非リピートのお客さんのコストが、1回の粗利4,000円 – CPA8,000円。 利益はマイナス4,000円。

16000円 + マイナス4000円 = 1新規のお客さん獲得による年間利益は 12,000円 となります。

 

よって、1購入で4,000円の利益だが売上がみえないという考え方ではなく、1新規で年間12,000円の利益だが安定して売上はあがるといった考え方で、利益を再投資して、さらに売上を伸ばすといったほうが健全だと考えます。

 

その場合だと、決まった計算から広告費をだすことで、半自動的にお客さんは増えていくことになります。

ただし、CPC(クリック単価)が80円ということは、あまり多くはないので、コンバージョン率を上げる施策と、リピート率を上げる施策。また、LTVを上げる施策と連動しながら行っていくことになります。

 

 ■まとめ

 

  • 広告は、出さないよりも出した方が事業のスピードは上がる。
  • 新規獲得コスト、CPAを決める。
  • CPAは、LTVとリピート率を考えて決める。
  • LTVを元にした年間利益で考えてた方が計算がしやすい。

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